奥沢の家
世田谷の一等地、田園調布にほど近い奥沢の住宅街。この大きな家で暖かく暮らすのはご夫婦と子供3人の5人のご家族。お住まいのご購入を機会に、少し古くなってきていた水回りを中心にリフォームすることとなりました。
キッチンをもっと広くしたいという奥様のご要望から、別室だった家事コーナーとキッチンをワンルーム化、広々とした空間を確保しようという計画です。家族が集まる広々としたキッチン。家庭の中心となる文字通りのコアスペースです。L型+アイランドカウンターを中心に機能的なレイアウトが可能です。しかしすっきりと洗練されたキッチンを創るには、5人の家族に見合った収納量を確保しなければなりません。色々なアイディアを出し合い、ディスカッションを重ねた結果、新たに食品庫を設ける事で従来少なかった収納量を一気にアップさせる事が可能になりました。また一般的には収納を犠牲にしてしまいがちな食器洗機やアンダーカウンター型の機器も設置可能となります。アイランドカウンターの下には冷蔵庫と冷凍庫がビルトインされていますので、往復する頻度の高い調理スペースから冷蔵庫までの移動距離を大幅に減らすことができるのです。広いキッチンではお料理の効率が飛躍的に上がります。
私達のオリジナルデザインのキッチンです。アイディアや工夫が盛りだくさんなキッチンになりました。例えばシンクの前には埋め込み型の水切りスペースを用意していますので、シンクの左右を有効に調理スペースとして使用する事ができたり、アイランドカウンターの側面には蓋付きのポリダストボックスが丸ごとビルトインされていたり、と使う人の立場に立った便利な設計です。
家事コーナーが連続したひとつの空間にあるのも主婦にとってはありがたいレイアウトです。やはり洗濯乾燥機までの距離が短いので、同時に複数の家事を効率よくこなす事ができます。家事コーナーにはドラム式洗濯機と乾燥機、深めの洗濯シンクやアイロン台などが、すぐに使えるレイアウトで配置されています。ここにも私達オリジナルの便利な工夫が施されています。例えば、隣接する洗面室の脱衣カゴに壁を貫通する引き出しを設置して、洗い物を洗濯コーナーから直接取れるようにしたり、収納式のアイロン台や、フルフラットになる洗濯シンクの蓋など、機能的で見た目も美しいデザインでまとめられています。
インテリアのイメージとしては、上質で品のある空間をダークブラウンとアイボリーのシンプルな組合わせで演出することができているのではないかと思います。こちらも私達の自信作のひとつです。